7・8月に条文説明問題の過去問演習をする理由を説明します
いつもお読みくださいましてありがとうございます
毎日毎日、「もうこんな時間」です
昨日配信したレターでは知財検定1級対策もコンパクトに書けました
「7月の勉強のモチベが上がらねー」
って人は読んでみてください
また、新たに読者登録された方は、まずは先月末に実施された令和7年度 弁理士・論文式試験の解答速報・実況からお読みいただけるとよいかと考えています
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1. すべての受験生が7月に「条文説明問題」を演習する理由
さて、演習用の問題として呈示した平成21年の意匠・問題I
をやっていきましょう
この時期に条文説明問題の演習をオススメする理由は、
-
来年が初受験の受験生でも読んで理解できる、シンプルな問題だから
-
短答免除の受験生が来年の論文式試験の準備を再スタートする上で、基礎的な問題だから
-
口述対策を兼ねることもできる、解答項目リストアップ型の問題が多いから
の3つです
別の角度から説明すると、ぶっちゃけ今の時期に口述対策のやる気が出ないのって、
「論文式試験の出来がイマイチだったから、口述試験に進めるのか正直わからない」
からじゃないかなと推察してます
あるいは、
「口述試験の対策は、9月の論文式試験の合格発表後でも間に合うのでは?」
という気持ちもあるかもしれません(僕はそう思ってました)
2. 口述合格は「直前3週間の対策」のみで間に合うのか?
ここで口述対策について言及してしまったので、口述対策の準備期間について僕の考えをまとめておきます
過去の僕のツイートを2つ引用しますね

・間に合う
・間に合わん
の回答数が逆転しました
口述対策に対する僕の考えは引用したツイートに述べました
例外的に、
「面接で極度に緊張する」
といった事情があれば、早めに準備したほうが安心ですね
#口述試験対策

口述試験の近時の合格者数を見る限り、ぶっちゃけ合格発表後から対策しても3週間後?の口述試験には間に合うと思います
それゆえ今から
「口述の勉強をはじめてください」
とだけ言うのはためらいがあります
考慮すべきは
「間に合うかどうか」
ではなく、余裕をもって間に合うか
論文式試験をも合格して口述試験に臨む受験生は、口述試験に合格するための知識は十分に備わっています
一方で、その知識が1科目10分以内、かつ、口述試験の本試験会場でスムーズに出てくるかについては別問題で、準備が必要です
この準備は合格発表後の3週間で仕上げます
今年は、
・論文式筆記試験の合格発表:令和7年9月24日(水)
・口述試験:令和7年10月18日(土)~令和7年10月20日(月)
ということは自分の論文式試験の合格が分かってから本試験に臨む前日まで、少なくとも23日はありますね (初日不参入)
この23日間に土日は計6日、加えて10月13日(月)がスポーツの日(昭和世代にとって「体育の日」)で祝日なんで合計7日も1日フルで使えそうな日があります
この23日間、土日・平日問わず弁理士有志の会派や受験指導機関によって口述模試が実施されるでしょうから、これらの模試をトータル3回受けつつ、もらったフィードバックに基づいて修正点を改善していく、これだけで口述対策としては十分じゃないかなと考えています
もっとも注意点は2つあって、その1つは論文式試験のすべての合格者が合格発表後の3週間で十分な受験勉強時間を確保できるとも限らないことです
これは今から各自、余裕をもってスケジュールを調整をしていきましょう
たとえば夏休みを8月に取らずに(8月はカレンダ通りに就業して)、夏季特別休暇を9月末~10月前半にズラしてとれる人もいるんじゃないかなと思います
もう1つの注意点は、人前で話すことに緊張する人の緊張対策です
僕が把握している限りでは、口述試験は各科目ともホテルの1室という閉鎖空間で、「主査1人+副査1人 vs 受験生1人」のフォーメーションで口頭試問をします
なかなかに特殊な環境だけに、考えただけで胃が痛くなる人もいるかと思います
その場合は、論文式試験の合格後の模試の3回を有効に活用するためにも8月9月から練習の機会を設けたほうがいいでしょう
この点は就職の面接対策に詳しい情報がありそうなので、僕も調べた上で有益そうな内容があれば改めて言及します
3. 「およそ4人に3人」は論文式試験対策を続けるという現実

「ひとまず口述試験の勉強を」
と鼓舞するのは的を射てない
予知能力があれば4人中3人には
「来年の論文式試験に向けてがんばりましょう」
との声がけがほんとは有益
ましてや短答からと考えると残された時間は少ない
他方、シビアな現実ですが、論文式試験の合格率をふまえると、論文式試験を受験したおよそ4人中3人にとっては今年の口述対策は"直接"的には不要で、最終合格に必要なのは論文式試験対策です
この論文式試験対策は椅子に座って机に向かっての受験勉強が中心ですが、座りすぎは寿命を縮めることが学術的な研究でも明らかになっています
(この点は、後記・追伸2にて後述してます)
つまり、より短い期間における1日長時間をかけて詰め込むようなスタイルの受験勉強では、文字通り命を削る行為と言えます
となると、9月下旬の論文式試験の合格発表後から来年の論文式試験対策に着手するのではなく、7・8月の今のうちから少しずつでもできる対策・受験勉強は継続していくのが得策ですよね
それによって1日あたりの座りすぎを低減させ、自分の健康寿命を延ばすことにもつながるわけですし
ただし、口述試験に進める可能性も残されている以上、7・8月の受験勉強を口述対策とかけ離れた内容にするのは極めて非効率、かつ、危険な選択でc
とりわけ、
「今年の論文式試験はまったく太刀打ちできなかった/目も当てられないほどの壊滅的な出来だった」
ならば、さっさと事例問題を解きたくなる気持ちが湧いているかもしれません
しかし、今は基礎固めとして、あらゆる形式の論文式試験(ひいては口述試験)に共通する「解答項目を漏れなく挙げる力」を,条文説明問題の過去問演習を通じて強化していきましょう
5. 夏からの「はじめての論文式試験対策」としても、条文説明問題の過去問がベスト
さらに、
「自分は今年の論文式試験の受験をしていないけれども、来年は最終合格を目指しています」
という受験生にとっても、今の時期、夏からであれば条文説明問題の過去問演習は取り組みやすいです
ここで宿題としている平成21年の意匠・問題Iをもう一度見てください
ぜひとも答案用紙を机において、45分1本勝負・最大2ページ(~40行)で実際に解答を書いてみましょう
現時点での出来不出来は関係なく、「答案用紙に向かって45分、解答をまとめはじめる、制限時間いっぱいで解答をまとめ抜く」その姿勢こそが大切です
内容としては、僕が弁理士試験の受験生として想定している知財検定2級合格者レベルであれば、意匠法の3条の2は聞いたことあるでしょうし、「先の意匠登録出願」(3条の2)についても、「現実の出願日」以外が認定されうることはうっすらと分かると思います
「問題文が何を言っているのか、サッパリわからない(泣)」
ということであってもご心配なく
解き方は他の試験問題においても応用可能なかたちで説明していきますので、レターの読者登録をしてお待ちくださいね

theLetterにはアーカイヴを残さずに登録読者さんのみにお知らせを配信する機能があり、僕が発信しているコンテンツはアーカイヴにて公開されているものがすべてではありません
また、レターの過去記事も予告なく非公開にするので、読みたいときに読めるようにするためにも、読者登録は今しておくようにお願いします
なお、読者登録は弁理士試験の現役の受験生のみを想定しています
以上、本日は口述対策についての考え方と、7・8月に論文式試験の条文説明問題に取り組む理由についてお話ししました
ふぅ、前置きって200種類あるのかな・・・
横道は300種類以上あったりして (汗)
次回こそは演習問題の解説に入れるはず、それまで解答のご準備をお願いしますね!
追伸:
一昨日は23:59までの配信に1秒遅れで間に合わせられなくて、記録上は連続配信が途絶えました
(一昨日の記事は配信日時が「7月11日00:00」になってます)
「まるで途中答案」だな、と思いつつ、答案だって制限時間を過ぎたら提出するのだから、仕方ないです
レターは答案と違ってアーカイヴを編集できるから、レター配信後に内容を追記・修正した上で、ツイートにて最新記事をアナウンスしました
このスタイルが定着してしまうと毎日配信は形骸化するおそれがありますが、ある種の生存確認の目的もあってレターは続けています
なにしろ今週は疲労困憊なのか夕方に眠くて眠くて、仕事が終わるとまず寝てしまいました
本当は朝方、就業スタート前にレターを配信していきたいので、この週末で配信時間帯のスイッチができるかにチャレンジしてみます
整った内容が毎日配信される体制が構築されるまで、今しばらくお時間をください
追伸2:
この政府の記事にあるように座りすぎって健康に悪影響で、となると弁理士も弁理士試験の受験生も、文字通り寿命を縮めて自らの「使命」(弁理士法1条)を果たそうとしてるのだなと尊敬しています
口述の過去問は、歩きながら過去問の再現を解いたりといった、座っていない時間を増やす取り組みをしていきましょうね
最終合格後に実務修習、弁理士登録、弁理士としての活躍へと歩みを進めるための土台・礎は健康であり、その健康は一日で築くことはできません
僕が実践しているヘルスケア(といっても、日本政府が掲げる「健康日本21」の実践が中心)も、息抜きをかねてレターにて紹介していればと考えています
歴代の合格者のみんなと直接お目にかかって、感謝の言葉を全身に浴びるまでは長生きしたいものだわね
それでは、本日も最後までお読みくださいましてありがとうございました
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